家族って、簡単に説明できない。
でも、今回どうしても伝えたくて、言葉にしてみました。
—おめでとうの気持ち、届けたくて—
「家族を紹介してください」と言われたら、私には弟しかいない。
でも、それで十分。むしろ、自慢の弟。
両親が離婚しても、祖父母に預けられて暮らしても、再婚しても
弟が生まれた時から私が家を出るまで、私たちはずっと一緒だった。
小さい頃から、夜は二人だけで寝てた。
当時は家に未就学児だけで居ても、なんの問題もない時代だった。
祖父母が社交ダンスの習い事に行っている時、風で揺れて音を立てる襖が怖くて2人でわんわん泣いたり
母の日にお小遣いをかき集めてカーネーションを買いに行ったり
祖父が狩猟に行けば、寂しくて別れの歌を口ずさむ私に弟が怒ったり
カセットテープにオリジナルのラジオ番組を録音したり・・・
親が再婚して祖父母の家を出ても、毎日学校の帰りに祖父母の家に寄って。
喧嘩もたくさんしたし、思春期には口をきかない日もあったけど、
あの祖父母の家で過ごした静かな時間が今思えば
言葉より強い「絆」になっていた気がする。
そんな弟が、結婚していた。
あとから聞いた。
私が未婚で妊娠・出産して子育てしてるから、気を遣ったんだ。
正直、涙が止まらなかった。弟の結婚が嬉しくて。
だけど同時に、「そんな大事なことを、言わせづらい状況をつくってしまっていたのか」と情けなくなってしまって。
でも、私は弟のことを誰よりも大事に思っている。
思いやりがあって、優しすぎるくらい優しくて、でもちゃんと自分を守ることもできる。
困難があった時期も、時間はかかれど、自分の道を選んで乗り越えていた。
そんな弟を、私は本当に誇りに思ってきた。
人にあまり心を開かない彼が、「人生を共にする」と思える人を見つけて、その人と一緒に歩み始めていること。
それを何より嬉しく思っている。
…勝手に親心みたいなものまで芽生えてしまってるかもしれない(笑)
私は私、人と違う生き方をしているだけ。
だからこそ、弟の幸せは心から嬉しいし、250%で祝福できる。
見くびってもらっちゃ困るよ、弟よ!!!
弟の言葉で、今も私が人生の指針として大事にしていることがある。
「もし今、おばあちゃんとおじいちゃんが生きていたら、何て言うのかな。」
私は弟が言ったこの一言を聞いてから、私達を育ててくれた祖父母に恥じない生き方をしたいと静かに強く思った。
そしてそれは、今も私の選択の指針となっていて、胸張って生きていけている。
幸せでいてほしい。
そしてできればこの先も笑顔で過ごしていてほしい。
ずっと、そう思ってた。
おめでとう。心から。